女性のファザコンはそれほど取り沙汰されないのに、男性のマザコンが非難の的になるのはなぜでしょう?
母親からの愛情を受けて育った息子が母親思いになるのは当たり前です。
むしろ母親からの愛情を何とも思わないとしたら、そうした人間性の方に問題があるのではないでしょうか。
「マザコン」という響きには、姑とうまくいってない嫁の、夫と母親が仲良くしているやっかみがあるように思います。
テレビドラマでたまに見かけるような「母親に靴下まで履かせてもらっている」ような人が実際に存在するかは分かりませんが、こうした人を「マザコン」と呼ぶのであれば「母と息子の共依存状態」の事を指すのでしょう。
今回は、「母思いとマザコンの違い」について書いてみたいと思います。
マザコンと呼ばれる男性の特徴3つ
オウチーノ総研による2014年の調査結果によると、約¼の女性が彼氏や旦那さんを「マザコンだと思った事がある」という結果が出ました。
特徴①母親と連絡をとる頻度が高い
母親と頻繁に出かけたり、連絡をとっている状況に「マザコン」感を持つ女性が多いようです。
連絡や出かける理由については関係なく、連絡を取る行為そのものが不快なようです。
母親としては、息子が毎日無事に暮らしているかどうか心配で仕方ないもの。
息子はそうした親の気持ちが分かるからこそ、連絡して無事を知らせているだけかも知れないのですが。
特徴②何でも母親に相談し、言うとおりにしている
母親の意見を優先しているところが不快なようです。パートナーたる「私」の意見を優先してほしいようですね。
「言う通り」という結果になってしまうのは、これまで「親の言う通りにしていて間違いなかった」という経験則の上に成り立っているのでしょう。
子供の倍、3倍近くの年齢差がある母親ですから、人生経験は叶うはずがありません。
あなたの意見を優先させるには母親以上の信頼度と意見の正当性を「彼」に感じさせなければならないわけですね。
失敗したくて母に助言を求めているわけではないでしょう。
「あなたの言う事なら失敗したってかまわない」という信頼をあなたが得ていればよいのです。
特徴③何かと母親を引き合いに出す
「母親はこうしてくれたのに」や「母の料理の方が上手い」など、何かと母親と比べる事に不快な思いをしている女性は多いようです。
これはたしかにイラっとしますね(笑)
母親とあなたは別物です。あなた自身の良い所をみつけておつき合いをしているのであれば、例え母親と比べるような事があっても、口に出してはいけませんよね。
そんな時には「私の父親に比べてあなたは…」と言い返してあげましょう(笑)
母親に対して「依存」が見えると不快
調査の結果からは、母親に「依存」している様子が彼女や妻を不快にさせているようですね。
これは相手が母親だからでしょうか。では依存の相手が「あなた」ならどうでしょう?
「もぉー仕方ないなぁー子供なんだからー」などと対応していませんか?
同じ依存状態なのに、不思議ですね。
彼女コンプレックス「カノコン」男性の特徴3つ
マイナビウーマンの調査によると、「彼氏に依存されている」と思った事のある女性は約⅓という結果が出ました。
特徴①彼女への連絡がしつこい
「今どこ?」「何しているの?」「誰といるの?」という5W1H的な質問がしつこい、という特徴があります。
これはマザコン男性の「母親とマメに連絡をとっている」事とリンクしているようです。
特徴②いつも一緒にいたがる
こちらも、マザコン男性の「母親とよく出かけている」事とリンクしているようです。
彼女の方も「彼と一緒にいたい」という気持ちはありますが、一緒にいる間にあれこれ世話をやかないといけない場合は、やがて面倒になってきます(笑)
特徴③他の人と話すと機嫌が悪い
これは、母親に向けていた「独占欲」が彼女に向けられているものですね。
この項目に関しては、彼女側もやきもちを焼くことはありますが、おおむね男性の方が独占欲は強いのではないかと思います。
これは男性の「狩猟本能」に根差しているのではないかと、個人的には考えています。
参考:息子を溺愛する私が自己牽制のために読んだ「母という病」
息子を愛さない母親はいません。例にもれず私も息子を愛しています。ですが母親は決して息子を「支配」してはなりません。自分の愛情は「支配ではないのか?」と少し心配になった時に、この本を読みました。さまざまなパターンの「病んだ母」が登場し、その母に苦しめられた子の心について書かれています。子どもとのかかわり方について悩んでいるお母さんは一度読んでみると、思い当たる節があるかも知れません。
マザコンと思いきや「メンヘラ」も存在するので注意が必要
私が昔々につきあっていた彼氏は、父親が亡くなり同じ建物の別棟に住む母親の面倒をみていました。
その人は、他者とコミュニケーションを取る能力に少々欠けており、デートと言ってもどこかに出かけるわけでもなく、いつもその人の部屋でゲームをしたりおしゃべりをして過ごしていました。
その人は、人に自分の話を遮られるのをとても嫌い、遮られると不機嫌になりました。
喧嘩をしても悪いのは絶対私で、私が泣いて謝っても許さない、という感じでした。
話し合いで解決する、という事が出来ず、いつも喧嘩になってしまっていました。
私は喧嘩が激しくなるのを避けたかったので、その人のご機嫌を取るように過ごしていました。
ですが、母親の事は優しく気遣い、いつも病院に付き添ったりしていました。
ところが、ふとした事で母親と行き違いが起こり、母親とも絶縁してしまいました。
私はつきあってすぐに、この彼が精神的に少し変だという事に気付き、母親と絶縁したと聞いたので、自分が巻き込まれる前に別れを切り出しました。
すんなり別れに至らず、きちんとケリがついたのは1年後でした。
この彼をマザコンだと思っていましたが、実はメンヘラだったようです。
依存や支配欲は必ずしもマザコンの特徴とは限らないので注意が必要です。
まとめ:母思いとマザコンの違いを見極めて、賢く行動すべし!
母思いとマザコンの違いが分かる一例を挙げましょう。
悩みがあって母親に相談します。母親はアドバイスをします。
それに対して「なるほどね~。明日ちょうど彼女と飲む約束があるから、彼女にも聞いてみる」
こういう対応ができる人は、例え毎日母親に連絡をしていても「マザコン」ではありません。
でもあなたは翌日「母に相談したらさぁ~」というくだりを聞いて
「何でお母さんに先に相談するのよ!比べられてるみたい。もう意見してあげない!」などと思っていませんか?
本当のマザコンは、母親に相談して解決済みになり、その悩みがあった事をあなたに報告すらしないでしょう。
真正のマザコンは表面には分かりづらいのです。母に連絡したり相談したりをあなたに隠さないのは、あなたに気を許しているからかも知れません。
20数年、30数年と息子を育ててきた母親と同じ土俵で戦う事は無意味です。
せっかく「他人」なのですから、母とは違った関係性を彼と構築できると良いですね。