「レジスター」とは
「Cash register」の略で
「金銭登録器」の事をさします。
さて、私は
「レジスター」が大好きです。
こんな人はあまり
いないかも知れません。
ただ、私が好きな
「レジスター」は
現在普及している物では
ありません。
私にとって、あれは
「レジスター」では
ありません(笑)
「ピッ」とバーコードに
センサーを当てると
勝手に金額が
入力されてしまうなんて
情緒がなさすぎます。
いや、開発に腐心された方々を
敵に回すつもりは
全くないのですが
私が愛する「レジスター」は
昭和50年代初めに
使用されていた
ものなのです。
まず「レジスター」の
歴史から語らなければ
なりませんね。
世界初のレジスターはアメリカのカフェ経営者によって生み出された
1878年(明治11年)に
アメリカのカフェ経営者
ジェームズによって
レジスターは生まれました。
最初は
「計算をする」という
機能はなく
金額を店側と客側が
双方了承する為の
機械でした。
アメリカで生まれたレジスターの原型はまるで「時計」
長針と短針で
ドルやセントの単位を
表したのだそう。
下部にあるボタンを押せば
金額が表示できるところが
レジスターの原型と
言われるところです。
私の愛する「レジスター」
とは全く形が違います(笑)
すぐにペーパーロールマシンが開発される
置時計のような
レジスターが
生まれた翌年には
ピンで紙に穴をあけて
金額を表示する形式の
「ペーパーロールマシン」が
開発されました。
この形式、何だか
「タイプライター」に
似ていますね。
そう思って調べた所
1878年は「パリ万博」
の年でした。
そこで、デンマークのハンセンが
出品した
紙を木箱の中に入れる方式の
タイプライターが
賞を取っています。
どことなく形が
似ていますよね。
もしかしたら
レジスターとタイプライターは
互いに影響しあって
進化したのかも知れません。
興味深いです。
今は文房具コーナーで
タイプライターを
見かける事は
ほぼありませんが
昭和50年代前半は
ワープロとタイプライターが
並べて売られていました。
私はタイプライターや
ワープロも好きで
(カチャカチャやるのが好き)
文房具コーナーに
足を運んでは
タイプライターの
試し打ちを
していました。
買いもしないのに
店員さん
すいませんでした・・
タイプライターのボタンを
押下した時の重さと
当時のレジスターの
ボタンの重さは
似ていた気がします。
私が愛するレジスターはどうやら21号レジスター
私の愛する21号レジスターは
当時、近所のスーパー
「西友」に置いてありました。
特徴は右側真ん中の、
ちょうど
「切り餅」くらいの
大きさの四角で
これは「プラス」の操作の時に
押下します。
商品の区分コードを
レジ左側の2列を使って
ボチっボチっと押下し
(深く押し込むので、
今思うと指の重労働)
右の列に金額を押下して
はい切り餅!!
すると金額が
カウントされたので
ボタンはリセットになり
正面の金額がくるくる回って
打ち込んだ内容が
表示されるのです。
ちなみに同じ商品を
2個買った時は
切り餅を2回押下します。
切り餅を押下した時は
スネアドラムを
ロールしたような
「ダララララ‥‥」
という音と共に
金額表示がくるくる回り
なんだか「1位発表」
のようです(笑)
ここまで、私の記憶のみで
書いていますが
母親と買い物に行くたびに
身を乗り出して
食い入るように見つめ
母親に
制されるほどでしたので
かなり正確です。
そして
従業員が少なくて
空いたレジがあるときは
そのレジに侵入し
ボチボチ押して
いたずらをしていたので
押下の感触も
かなり正確です。
合計が出て
下段の釣銭トレーが
出てくるわけですが
お札を留めるバネ
のところも
懐かしくもあり
改めて見ると
新鮮でもあります。
この21号レジスターは
「西友」の日用品や
寝具の階に
置いてありました。
食料品の階は、
愛する21号機より
一歩進んだオレンジ色の
「電光表示」の
レジスターでした。
こちらのレジスター
はボタンがグッと軽くなり
丸ボタンから
スクエアボタンになり‥‥など
操作性が格段に
良くなっていました
食料品は
新しいレジスターでないと
たくさんのお客さんを
捌けなかっただろうと
思います。
こちらも、いたずらにて
操作性は確認済です(笑)
21号レジスターとは
また違った魅力があるので
別の機会に特集したいと思います。
おもちゃのレジスターにも思い出がつまっている
このレジスターを
覚えている人は
多いかもしれません。
私も友達の家で
遊んだことを
覚えています。
このボタンが
ブリキのおもちゃ特有の…
そう、固くて
押下できないんです(笑)
押せても「キキキ…」
という金属音がしたり
金額表示のエリアに
数字が出てくれなかったり。
ブリキのおもちゃは
手触りや金属音が
苦手な人もいますが
一瞬で昭和に
タイムスリップできる
アイテムでもありますね。
ちなみに最新の
レジスターおもちゃは
こちら
「ピッ」が
ついていますねぇ(笑)
材質も子供に
危なくないものに
なっています。
考えてみれば
ブリキのおもちゃは
結構角の部分が
鋭かったりしていました。
たくましく
遊んでいましたが(;^_^A
まとめ:昭和のノスタルジックなレジスターは日本そのものの成長をも感じさせる
昭和のレジスターが
本当に好きです。
ボタンカチャカチャも
好きだし
それを操作する
パートさんの
生活感なども含め
レジスターを
見つめ続けてきた
私には、時代の変遷を
感じさせるアイテムです。
今は釣銭はお札はお札、
小銭は小銭で
まとめて出てきますが、
昔はお札も1枚1枚、
小銭も1枚1枚
レジの人が
同じ釣銭トレーから
取り出していました。
ベテランのレジの人が
お札や小銭をすくい上げる
手さばきは、
それは美しいものでした。
子供の目の高さだと
その手元がよく見えるのです。
子供の頃の夢は
いくつかありましたが
最も熱く語っていたのは
「レジの人」だったと
記憶しています。
母は
「もう少し大きな夢ないの?」
と悲しそうでしたが…(笑)
我が家に1台、
昭和の中古レジスターを置き、
家のお金を釣銭トレーに入れて、
買い物などで
お金を持ち出すときは
レジを操作して
釣銭トレーから
必要なお金を
持ち出すことにしようかと
今でも本気で
考えています(笑)